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 カラダの話題

重度の食物アレルギーが治る?

  • 「子供がケーキやクッキーを喜んで食べられるようになった。家族で外食することもできます。」
  • 重度の卵アレルギーだった9歳の女児の母親は、治療後の変化を報告し、泣いて喜んだ。女児は、ある臨床研究に参加し、短期間で卵が食べられるようになったのだ。
  • 神奈川県立こども医療センターアレルギー科では、アナフィラキシー型の食物アレルギーを持つ学童期以降の患者を対象に、耐性を誘導して食物アレルギーを治す治療法の研究を進めている。
  • これまで、食物アレルギーに対する根本的な治療法はなかったが、ここ数年、食物アレルギー患者に原因食物を食べさせて耐性を誘導するさまざまな特異的経口耐性誘導療法(SOTI)の研究が世界的に行われている。
  • この療法は、卵アレルギーならまず乾燥卵白粉末を混ぜた飲料で食物負荷試験を行い、症状が出る閾値を決定。閾値以下の量から投与を開始し、毎日少しずつ増やしながら乾燥卵白粉末を摂取する。乾燥卵白粉末の摂取量が一定量まで達したら、加熱卵の摂取に変更し、卵1個(加熱卵白約60g)の摂取を目指す。アレルギー症状が出た際には、必要に応じて治療を行う。治療の際には、入院が必要。
  • 研究では、卵アレルギー のある7歳から12歳の6人の患者に対してrush SOTIを実施し、平 均9日、外泊による増量中断を含めた実日数では平均12日で、全員が卵1個に対する耐性を獲得した。
  • この方法はまだ研究がはじまったばかりで、なぜ耐性が誘導されるのかが分かっていないことに加え、「退院後は、週に2回、卵1個を摂取す るように指示しているものの、いつまでどの程度の原因食物を摂取すればいいのか、よく分からない」など、解決すべき課題も多い。
  • ここ数年でSOTIの研究は世界的に進んできているそうだ。食物アレルギーを持つ方たちが、安心して食べられるようになる日が近くに来ているのかもしれない。
  • 日経メディカルオンラインより抜粋

ゆったり穏やかな音楽は心臓に良い

  • 心臓に障害がある人は、音楽を聴くだけで心拍数や呼吸数、それに血圧まで低下することが、アメリカのテンプル大学の研究で明らかにされた。
  • 医学誌コクランライブラリー4月15日号に掲載された今回の研究では、この沈静作用は患者が自分で曲を選んだときに最大となることが判明した。例えば、自分が選択した音楽を聴いた患者のほうが、研究者らが選択した場合に比べて、患者の脈拍数は低下した。
  • 研究を行った同大学研究センター副所長のJoke Bradt氏は「患者が自分の好きな音楽を選び、それがスローテンポであり、ハーモニーが予測でき、突然の変化がないなどの鎮静的特性を持っていれば、よりリラックスできることは臨床経験から明らかである」と述べている。

ブロッコリーの芽(スプラウト)で胃を健康に。

  • 1 日に約70gのブロッコリーの新芽(スプラウト)を食べると、胃潰瘍のほか、おそらく胃がんのリスクも軽減されることが、東京理科大学教授の谷中昭典博士らの研究で明らかになった。ブロッコリーを食べると、食道癌、膀胱癌、皮膚癌、肺癌をはじめ多数の癌のリスクが低下することが示されているが、さらにここに胃癌が加わることになる。
  • この予防効果をもたらしているのは、ブロッコリーに含まれるスルフォラファン(sulforaphane)という成分だという。この成分には、胃にいるピロリ菌を少なくする作用がある。ただし、よく噛んでから食べないと十分成分を引き出すことができないということである。
  • 胃腸が弱くてすぐに胃が痛くなる、という方は試してみる価値があるかも。

いくつまで働けますか?

  • 昨年からの不況のおり、ローンを抱えていたり、年金が足りないなどで、「これはもう死ぬまで働き続けるしかないね」などと冗談を言う方がいる最近である。実際には、どのくらいの豊島で働くことができるだろうか。
  • 高齢者でも新しいことを学び、鋭い思考力を保っていれば、雇用市場で引けを取らないことがわかっているという研究者もいる。米メイヨークリニック(アリゾナ州)神経学教授のJoseph Sirven博士は「働くのに年を取りすぎなのは何歳か」という質問への答えは「仕事ができなくなったとき」で、そうなるのを防ぐ方法は多くあるという。健康的に年を取る秘訣は忙しくあり続けること、それも運動や身体的活動ばかりでなく、むしろ精神面、認知面で常に活動的であることが重要だという。
  • 今日では、高齢者がそれまでの仕事を辞め、自分の技術や経験を活かしつつ年齢の問題も考慮に入れて別の職に転職することも多い。しかし高齢者は素早く機敏に動くことはできないかもしれな いが、知恵と経験があり、過去の不況を体験している点でも若い同僚から評価される可能性があると同氏は述べている。
  • 米スタンフォード大学 (カリフォルニア州)精神科臨床准教授のJoy L. Taylor氏は、技術を磨き続けることで仕事の実績に差が出ると強調している。同氏は、米国連邦航空局(FAA)が職業パイロットの退職義務年齢を60 歳から65歳に引き上げたことを受け、40〜69歳の非職業パイロットを対象に年齢が認知能力に及ぼす影響について検討した。その結果、60〜69歳のパイロットは、最初は若いパイロットに比べて技術が劣っていたが、フライト全体の成績では差が小さくなったほか、時間とともに「回避」能力については若手よりも大きな向上がみられることがわかった。
  • 退職する平均年齢を過ぎても仕事を続けるために は、新しい言語や楽器を学ぶなど、常に新しい取り組みに自分を駆り立てることだ。また仕事の技術の維持、運動や健康的な食生活を勧めており、認知面と身体面の健康はどちらも同じくらい重要である。
  • ヘルスケアの提供者として、カイロプラクターは「身体への気づき」「心身の調和」などを通して、健康を高めるお手伝いができるであろう。

長距離走は心臓にいい運動。

  • 長距離を走る人は、メタボリックシンドロームの発症比率の低いことが明らかにされた。メタボリックシンドロームは、高血圧や高コレステロールを併せもつ状態で、糖尿病や心血管疾患につながる。
  • 「米国ランナー健康研究」のデータによると、年に2回以上マラソンを走る男性は、マラソンをしない人に比べて高血圧の比率が41%低く、高コレステロールは 32%、糖尿病は87%低いことがわかった。2〜5年に1回しかマラソンを走らない男性でも、このような症状のみられる比率が有意に低いこともわかった。
  • マラソンによる効果は年間に走る総距離とはほぼ無関係であったことから、マラソンの準備のために1回にまとめて長距離を走ることが、健康リスク軽減に効果をもたらしていると考えられるという。マラソンに参加しなくても、日常の運動に長距離走を取り入れている人は高血圧、高コレステロール、糖尿病の比率が低かった。この知見は、米医学誌「Medicine & Science in Sports & Exercise(スポーツ運動医科学)」3月号に掲載された。
  • 「定期的な運動はどんなものでも健康によいが、今回のデータから、普通以上の努力をすればその効果をさらに高めることができると考えられる」といえる。一方、定期的にマラソンをする人は遺伝的に長距離を走りやすい体である場合もあると同氏は指摘しており、「誰もがマラソンをするべきとは言わないが、多くの人は今よりも運動量を増やすことができるはず。ただし心疾患のある人は医師に相談すべき」と述べている。米国スポーツ医学会(ACSM)によると、1日30分のウォーキングなどを定期的に続けるだけでも、健康状態の改善、生活の質(QOL)の維持、寿命の延長に有効であることがわかっているという。

多発性硬化症治療の手がかりにキャットフード

* 米ウィスコンシン大学マディソン校獣医学部医科学教授のIan Duncan氏らは、妊娠したネコに特別食を与えた結果、ネコの神経線に沿って信号を送る手助けをするミエリン絶縁体が失われることが判明した。

* しかし、その食餌を中止すれば、ミエリンが再形成され、時間は要したもののネコは完全に回復した。脱髄疾患の権威であるDuncan氏は「今回の研究の根本的なポイントは、広範囲にわたる再有髄化によって、明らかに重症の神経障害が回復することを示したことである。これは、中枢神経系がそれ自体を修復する大きな能力を持つことを示している」と述べている。

* 今回の知見は、ミエリンが破壊されても神経はまだ機能しているMS患者や同様の神経障害を持つ人では、この脂質の再形成を標的とした治療が有効であることを示唆している。軸索を覆うミエリンの喪失は、ヒトの感覚や運動、認知、その他の神経関連機能の喪失につながる。

* 研究結果は、米国科学アカデミー発行の「Proceedings of the National Academy of Sciences(PNAS)」3月30日号に掲載された。

BMIの最適値が判明

* BMIは、体重と身長から計算した肥満度を示す指数。標準体重はBMI=22で、18.5以下だと低体重、25以上を肥満と定義されきた。またBMIは、虚血性心疾患、脳卒中、大腸癌、腎臓病、子宮内膜症、閉経後乳癌による死亡のリスク因子として確立されている。

* ランセット誌※に公開された情報によると、死亡率は22.5〜25.0で最も低く、この範囲以上でも以下でも死亡率が上昇することが、Prospective Studies Collaboration(PSC)の研究グループが実施した共同解析(61の試験のうちBMIデータを含む57のプロスペクティブ試験※に登録された 894,576人を対象にベースライン時のBMIと死亡の関連について解析)で明らかとなった。

* BMIが5 増加するごとに全死亡率が平均で約30%ずつ上昇した(5 増加ごとのハザード比※:1.29)。原因別には、BMIが5 増加すると、血管死が約40%、糖尿病死が約120%、腎臓病死が約60%、肝臓病死が約80%、新生物死が約10%、呼吸器病死が約20%、その他の疾患による死亡が約20%上昇した。
* (http://www.ctsu.ox.ac.uk/projects/psc)

* ※ランセット誌 
o 世界でもトップクラスの権威を持つ英国の臨床医学論文雑誌。
* ※プロスペクティブ試験 
o 「前向き」試験。仮説に基づき、現在から将来に向けてデータ収集する研究手法。
* ※ハザード比 
o 危険性の程度であるハザードの比率。相対的なリスクの比。生存率解析に用いる

BMIの最適値が判明

  • BMIは、体重と身長から計算した肥満度を示す指数。標準体重はBMI=22で、18.5以下だと低体重、25以上を肥満と定義されきた。またBMIは、虚血性心疾患、脳卒中、大腸癌、腎臓病、子宮内膜症、閉経後乳癌による死亡のリスク因子として確立されている。
  • ランセット誌に公開された情報によると、死亡率は22.5〜25.0で最も低く、この範囲以上でも以下でも死亡率が上昇することが、Prospective Studies Collaboration(PSC)の研究グループが実施した共同解析(61の試験のうちBMIデータを含む57のプロスペクティブ試験※に登録された894,576人を対象にベースライン時のBMIと死亡の関連について解析)で明らかとなった。
  • BMIが5 増加するごとに全死亡率が平均で約30%ずつ上昇した(5 増加ごとのハザード比※:1.29)。原因別には、BMIが5 増加すると、血管死が約40%、糖尿病死が約120%、腎臓病死が約60%、肝臓病死が約80%、新生物死が約10%、呼吸器病死が約20%、その他の疾患による死亡が約20%上昇した。
  • (http://www.ctsu.ox.ac.uk/projects/psc)
  • ※ランセット誌 
    • 世界でもトップクラスの権威を持つ英国の臨床医学論文雑誌。
  • ※プロスペクティブ試験 
    • 「前向き」試験。仮説に基づき、現在から将来に向けてデータ収集する研究手法。
  • ※ハザード比 
    • 危険性の程度であるハザードの比率。相対的なリスクの比。生存率解析に用いる

腰痛と椎間板の問題との関係に疑問が?

  • ベルン大学 (スイス・ベルン) の Achim Elfering 博士らは「椎間板変性を発症する原因は、重いものを持ち上げるといった職業上のリスクファクターにある」という一般的な見解に疑問を投げかける研究結果を発表。腰痛の発生は椎間板変性の発症を示すものではないと報告した。
  • 突出するリスクは3項目のみ
  • Elfering 博士らは、研究開始時には腰痛がなかった患者41例を対象として、MRI を用いて腰椎椎間板変性の所見を調べた。それによると、5年間繰り返し MRI を実施した結果、41%に椎間板変性の発症または進行が認められた。
  • 同博士は「仕事や運動に関連する身体活動に注目して、椎間板変性のリスクファクターとなりうる項目を幅広く調査したところ、驚いたことに、 " 重いものを持ち上げる、運ぶ " 、" 身体をねじる、曲げる " といった従来から認められている背痛のリスクファクターは、いずれも椎間板変性と有意な相関がなかった。さらに、実際に椎間板変性を有する患者が背痛も有する確率は低かった」と述べた。
  • また、他のファクターを考慮して調整すると、突出しているリスクファクターは3つしかなかったという。これらは、1)椎間板ヘルニアがある、2)運動活動を行わない、 3)夜勤をする、の3項目で、同博士は「夜勤でリスクが高くなる原因は不明だが、さらに調査が必要だ」と付け加えた。
  • 同博士は「この研究は、従来の研究とは異なる結果となったようだ。というのは、従来の腰痛の研究のほとんどが、既に腰痛を有する患者に焦点を合わせていたのに対して、今回は研究開始時点で腰痛がなかった患者を対象として、MRI を繰り返し実施して追跡したからだ」と述べた。
  • なお、同博士は、仕事に関連した腰痛のリスクファクターと椎間板変性のリスクファクターとは異なる可能性があることを示し、「進行性の椎間板変性との間に関連があるとは言い切れない。椎間板変性には、遺伝や環境要因も関与することは間違いない」と述べた。
  • Spain (27:125-134)

鍼(はり)治療はペットにも有効

  • 犬のネリーは、2年前に椎間板ヘルニアの手術をしてから脚が極度に弱くなり、ほとんど動くことができず、無気力になり食欲も低下していた。しかし、心配した友人がネリーを鍼(はり)師のもとへ連れて行き30分の施術を3回受けさせたところ、動けるようになり、食事量も増えるなど奇跡的な回復がみられたのである。
  • 飼い主のウォッシュバーンさん自身、代替療法にはあまり乗り気ではなく、この効果は信じられなかったという。ネリーに施術したアルベルト博士も、かつては動物への鍼治療の効果についてやや懐疑的であったが、その後に体験した数百の奏効例は「期待をはるかに上回るものだった」と述べている。高齢で後ろ脚が弱くなり、便失禁をするようになったイヌの例では、飼い主も安楽死を考えたが、2回の施術で便失禁が治ったという。
  • 専門家によると、動物の鍼治療は古くから行われており、数千年前の中国の記録にもウマや家畜への施術の記述がある。鍼治療は患者が信じなければ効果がないとの通説があるため、動物には効果がないと考える人が多いが、「鍼の効果は、何千年も研究されてきた施術部位(経穴[けいけつ=つぼ])に鍼を挿入することによって、身体に生理的刺激を与えることで得られるもの」とアルベルト氏はいう。
  • 米バージニア・メリーランド地域獣医科大学のMark Crisman博士によると、ヒトの経穴を動物に変換するマップ作成に獣鍼医師らが時間を費やしてきた。必ずしも簡単な作業ではなく、例えば「馬には指がないため、ヒトの手に相当する経穴は、ひづめの周辺に変換された」という。獣医鍼治療は関節炎、急性損傷、股関節異形成、呼吸器疾患、免疫系疾患など多数の障害に有効であり、さまざまな家畜およびペット、さらにはスナネズミや鳥などの小動物にも効果があるという。嫌がる動物もごく少数いるが、ほとんどは2、3回目には喜んで治療を受けるようになる。これは鍼により自然の鎮痛薬であるエンドルフィンが放出されるためと考えられるという。
  • 鍼治療は単独で効くこともあるが、西洋医学との併用が最適であることが多く、「例えば感染症がみられるときは、(鍼治療によって)血行を改善するとともに細菌を死滅させる抗生物質を用いるのがよい」とアルベルト氏は説明している。

HDLコレステロールは動脈硬化を予防するのか?

  • HDLコレステロール(HDL)を増やすことが虚血性心疾患を予防するかどうかは、まだはっきりとしたエビデンスがない。2001年までのシステマティックレビューでは、HDLが動脈硬化のリスクを減らす有意な関係は見られなかったが、McMaster大学(カナダ)のMatthias Briel氏らは、すべての脂質異常症の治療薬に関連した無作為化試験を対象に、HDL値と、全ての死亡、虚血性心疾患による死および発症との関連について、最新の系統的なシステマティックレビューとメタ回帰解析を行った。
  • HDL-C増大よりもLDL-C減少を
  • HDLの変化と、リスクとの関連は認められなかった。この結果は、HDL値にほとんど変化がなかった(<1%)試験でも同様だった。
  • また、LDLおよびHDLの変化が、LDL単独の変化によるもの以上に影響を与えることは確認できなかった。
  • 逆にHDL値およびLDL指数が10mg/dL(0.26mmoL/L)減少した場合の相対リスク減は、虚血性心疾患が7.2%、同イベントは7.1%、全死亡は4.4%だった。
  • これらからBriel氏は、「入手可能なデータの解析結果は、単にHDLの増大が虚血性心疾患死、同イベント、全死亡を減らすことにはならないことを示唆するものだった。この結果は、脂質異常症介入の主要な目標はLDL減少にあることを支持するものである」と結論した。

腰痛には画像診断はいらない?

  • 重篤な基礎疾患のない腰痛患者に画像検査を行っても臨床転帰は改善しないことが、アメリカ・オレゴン健康科学大学のRoger Chou氏らが実施したメタ解析で明らかとなった。
  • Agency for Healthcare Policy and Research(AHCPR)ガイドラインは急性腰痛発症1ヵ月以内の画像検査を否定しており、重篤な基礎疾患を示唆する臨床所見(いわゆるred flags:癌、感染症、馬尾神経症候群など)のない慢性腰痛には画像検査を行うべきではないとするガイドラインもある。
  • しかし、現実には患者の要望などもあってルーチンに施行したり、臨床所見がないのに行われる場合が多いという。Lancet誌2009年2月7日号掲載の報告。
  • 腰痛、腰椎機能を主要評価項目とした6試験のメタ解析
  • 研究グループは、重篤な基礎疾患のない腰痛患者において、即座に腰部画像検査(X線、MRI、CT)を実施する群と、これを施行しない通常ケアのみの群の臨床転帰を評価するために、無作為化対照比較試験の系統的なレビューとメタ解析を行った。
  • 解析対象の試験は、腰痛あるいは腰椎機能を主要評価項目とするものとし、QOL、精神的健康状態、各種スケールに基づく患者自身による全般的な改善度、ケアに対する患者満足度についても検討した。
  • 6 つの試験(イギリス3、アメリカ2、インドネシア1、計1,804例)が選択基準を満たした。試験の質は、Cochrane Back Review Groupの基準を適用した判定法に基づいて2人のレビューワーが個々に評価した。メタ解析には変量効果モデル(random effects model)を用いた。
  • プライマリ・ケアに十分に適用可能
  • 即時的な腰部画像診断施行群と非施行群で、短期的(3ヵ月以内)および長期的(6ヵ月〜1年)な解析の双方において、腰痛と腰椎機能障害の発症には有意な差は認められなかった。そのほかの評価項目についても、有意差を認めたものはなかった。
  • 試験の質、個々の画像法、腰痛の罹病期間も解析の結果に影響を及ぼさなかったが、これらの検討を行った試験は少なかった。今回の解析結果は、プライマリ・ケアにおける急性および亜急性の腰痛に十分に適用できるものであった。
  • 著者は、「重篤な基礎疾患のない腰痛患者に対し画像検査を行っても臨床転帰は改善しない。それゆえ、重篤な基礎疾患を示唆する所見のない急性、亜急性の腰痛に対するルーチンの即時的な画像検査は止めるべき」と結論し、「不要な画像検査を避ける一方で、患者の要望を満たし満足度を向上させる腰痛評価法や患者教育の戦略を確立する必要がある」と主張している。

高血糖だと思考力が鈍る

  • 2型糖尿病患者でグルコース(血糖)値が高いと、脳機能が低下している可能性のあることが新しい研究で示唆された。2〜3カ月間の平均血糖値である HbA1C(グリコヘモグロビン)値が高いと、複数のタスクを同時に行った際の記憶や速度、管理能力を判定する認知テストの成績が有意に悪かったという。高HbA1C値は全体的な認知機能の低スコアとも関連がみられた。
  • 医学誌「Diabetes Care(糖尿病ケア)」2月号

うつ病薬に効果の差はあるのか?

  • 抗うつ薬の効果に差があるのか?この問いに関する科学的根拠はこれまで乏しかったが、1月29日号のLancet誌(オンライン版)に発表されたメタアナリシスによると、12の抗うつ薬の中でミルタザピン(承認申請中)、エスシタロプラム(開発中)、ベンラファキシン(日本未発売)、セルトラリン(日本での発売名:ジェイゾロフト)の順で有効率が高いという結果となることがわかった。

「ロコモ」って聞いたことありますか?

「ロコモ」とは
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  • 体を支えて動かす「運動器」の機能は、年齢とともに低下します。そのせいでバランスや歩くための能力が落ちて、転びやすくなったり、寝たきりになるリスクが高くなります。そのような状態を、「ロコモティブシンドローム(=ロコモ)」といいます。

原因は、運動の過不足
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  • 運動が足りなくなったり、逆にやりすぎるなどで運動器への負担がアンバランスになると運動障害が起きます。高齢者では、運動不足による「ロコモ」がほとんどです。ロコモがさらに進むと、骨粗鬆症や関節の変形などにもつながります。

予防には「片足立ち」が簡単
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  • 日本整形外科学会が調査したところでは、片足立ちを左右交互に1分ずつ、1日3回行うと、53分間歩いたのと同じ効果があるということです。高齢者でも、毎日片足立ちをすると骨密度や筋力が高まって転倒回数が減るという結果が出ています。

ウイケアのロコモ対策
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  • ウイケアでは、以前から「ロコモ」に注目しており、治療とともに高齢者の患者さんに転倒予防のためのエクササイズプログラムを提供しています。
  • 筋肉の量を正確に測れる「フィジオン」と簡単な運動チェックを行い、3ヶ月ごとにその成果を確認していくので、効果が分かって続けるのが楽しみと喜んでいただけています。
  • 藤沢市周辺にお住まいで、骨粗鬆や膝、股関節、腰などの関節に問題があって、ロコモ予防に関心がある方は、お電話でのご相談も受け付けていますので、お気軽にご相談ください。

背骨の構造

  • 背骨は、硬い骨である脊椎とそのあいだを連結する軟骨である椎間板および靱帯で構成されています。硬い背骨が柔軟に動けるのは、椎間板と靱帯のおかげです。椎間板は、真ん中に弾力のある髄核があり、その周りをバームクーヘンのように繊維がグルグル巻きにした構造となっています。重さを支えながら、柔軟性を保てるのは、こうした構造によるものです。
  • もし、繊維が切れてしまうと、髄核が切れ目から押し出されて、動けなくなってしまいます。これが''「椎間板ヘルニア」''の状態です。若いときは髄核はみずみずしく弾力がありますが、しだいに髄核から水分が失われ、押しつぶされた大判焼きのようにぺっちゃんこになっていきます。こうなると、背骨の動きがどんどん悪くなってしまいます。
  • 靱帯や椎間板が弱くなると、脊椎の連結も弱まるのでズレやすくなります。この状態を不安定性脊椎症といいます。
  • こうした構造的な変化は、痛みや神経の障害などを引き起こすことがあり、軽いうちに適切な対処をしていくことで重症化を予防し、進行を遅らせることができます。

背骨の役割

  • 背骨は魚などの水生生物とっては、必ず必要というわけではないようで、ヤツメウナギのように背骨のない魚も存在します。しかし、重力の影響が大きい陸上で四足歩行をしている動物にとっては、背骨は体を支える大切な大黒柱になります。
  • また、手足によって体を効率よく動かせるように、足と背骨のあいだには骨盤が、手とのあいだには肩甲骨が生まれました。
  • とくに直立二足歩行を常態とする人類にとって、背骨は屋台骨としてなくてはならないものになりました。背骨が弱いと、それだけでまっすぐに立つことすら困難になってしまいます。
  • もうひとつ大切な役割があります。それは、カルシウムを蓄えることです。カルシウムは、骨を作る以外にも、細胞が働くためにとても大切な働きをする物質です。カルシウムを安定して維持するために、軟骨のなかにカルシウムを蓄えるように進化してきたと考えられています。
  • こんな大切な背骨の健康を守る専門家がカイロプラクティックです。

1/15 女子中学生は運動が足りないようです。

  • 文部科学省が小学校五年生と中学校二年生の計155万人を対象とした「全国体力テスト」の結果は、体育の授業以外の運動量が1週間に60分未満だった児童生徒は、小5男子が全体の11%の4万3726人、中2男子は9%の3万6745人に対し、小5女子は23%の8万7173人、中2女子は31%の11万4163人に上った。
  • 文科省は「男子は体育系の部活をし、女子はしないという傾向が鮮明に出た。将来の健康にもかかわる問題で何らかの対策が必要」と危機感を示している。

繊維質のものと低血糖インデックス食はどっちがいいか?

  • 糖尿病患者の血糖値を下げ、心疾患の危険因子(リスクファクター)を減少する上では、豆(beans)、レンズ豆(lentils)、エンドウ豆(peas)、ナッツ類、パスタなどの低血糖インデックス食(低GI食)が、高繊維食よりも優れていることが新しい研究で示された。
  • 研究では、約200人の2型糖尿病患者が、高穀類繊維食(high-cereal-fiber diet)または低GI食を6カ月続けた。その結果、糖尿病の指標であるHbA1c(グリコヘモグロビン) 値は、高繊維食群で0.18%の低下だったのに対し、低GI食群では0.5%低下。これは10〜12%の心血管合併症減少につながると推測されるという。また、HDLコレステロールは、低GI食群では1.7 mg/dL増加したが、高繊維食群では0.2 mg/dL減少した。
  • 同じ号に掲載された米ジョンズ・ホプキンス大学(ボルティモア)による研究では、癌診断時に2型糖尿病患者は、癌による死亡リスクが41%高いことが示された。特に子宮内膜癌で76%、乳癌で61%、直腸結腸(大腸)癌で32%、死亡率が高かった。理由としては、インスリン環境の腫瘍細胞増殖への寄与、厳密さに欠けるスクリーニング、糖尿病が癌治療法の選択に及ぼす影響などが考えられるという。
  • 糖尿病は心疾患、癌(がん)その他の健康問題のリスクを高めることがわかっている。血糖値をコントロールする薬剤は多くあるが、どの程度効果的に心血管疾患リスクを軽減するかは、まだよくわかっていない。そのため疾患管理には適切な食生活が重要となっている。
  • 米国医師会誌「JAMA」12月17日号
  • ※低GI食の炭水化物は小腸で吸収され、高GI食よりもゆっくりとした割合で血糖に変換されるので、血糖値が安定するということで研究されている。

人生を楽しもう

  • ハンス・セリエ氏の「ストレス学説」が世に発表されて以来、人と生活環境のより密接な関わり合いに関する生理学的な知識が深まった。ストレスは、脳下垂体-副腎-交感神経という一連のシステムを活性化して、身体全体に適応反応(GAS)を発動させる。
  • この適応反応は、もともと生体を守るためのものであり、また敵から逃げたり戦う状態に身を置くものである。しかし、エネルギーを多量に消耗する状態でもあるので、長期にわたりストレス状態が続くと、身体は疲弊し、ついにはストレスに負けて抵抗不能となる。
  • そうしたことから、ストレスは「悪者」とレッテルを貼られることが多い。しかし、ストレスを解消するにもまたストレスが有効な場面もあるのだ。例えば、スポーツも、身体にとってはれっきとしたストレスであるが、心理的ストレスを受けているときに、スポーツで気晴らしをする、などがそう。
  • このように、ストレスはすべてが悪いわけではない。ストレスを解消する手段を覚えるのに次の語呂合わせが便利。
  • Sport
  • Travel
  • Rest or Recreation
  • Eating
  • Sleep
  • Sing Speak
  • つまり"STRESS"である。生活や人生に楽しみを見つける、希望を胸に抱くことがストレスを解消するもっともよい手段である。楽しみに草冠をつけたのが「薬」。楽しみは我々にとって、すばらしい薬なのである。

大人の5人に1人が糖尿病の疑い

  • 厚生労働省は25日、「国民健康、栄養調査」を発表。2007年度調査で糖尿病の疑いがある成人は予備軍を含め全国で約2,210万人いることがわかった。
  • 前回調査の1,870万人と比べ300万人以上増加した。これは成人5人に1人が成人病を患っている計算となる。
  • 調査は07年11月に実施され全国約6,000世帯の1万8,000人を対象に行われ、約4,000人の血液検査結果から全国民の健康を推計した。
  • 糖尿病などにつながるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が強く疑われ、検査結果から過去1-2か月の血糖値となる血液中のヘモグロビンA1cの値が高く疑われる人が約890万人、予備軍の人が約1,320万人となった。
  • 年代別では30歳代6%、40歳代15%、50歳代27%、60歳代35%、70歳38%となった。
  • 糖尿病の知識を大部分の人は理解しているが「正しい食生活による予防」を生活の中で活かしていくことは、忙しい現代社会では難しいという状況が明らかになった。
  • 厚生労働省が、'06年にメタボ対策、生活習慣病全体で156億円もの予算を要求するなど、これまでにも多額の費用をつぎ込んではいるが、一向に生活習慣病が減る気配はないようだ。どうしてだろう?

テレビゲームで認知症予防?

  • テレビゲームで高齢者の脳機能が改善
  • トレーニングを受けた後にテレビゲームを行うことで、加齢とともに低下する認知機能が改善する可能性が新しい研究によって示された。
  • 米イリノイ大学のChandramallika Basak氏らの研究の結果、トレーニング実施群は非実施群に比べて、ゲームが上手だっただけでなく、記憶力や推理能力、変化した物を特定する能力も改善した。
  • テレビゲームが孤独な作業であり、他の健康効果を減ずると警告する専門家もいるが、Basak氏は「他の人とチェスやテレビゲームをするなど、戦略を用いるゲームをすることで社会的交流を犠牲にすることなく同じ便益を得ることができる」と述べている。

両親や子供と暮らす女性は心臓病のリスクが高くなる

  • 大家族で暮らす女性(主婦)では心疾患リスクが高まる可能性があることが、大阪大学予防環境医学教授の磯博康氏らによって明らかにされた。子どもや祖父母など複数世代が同居する日本人女性では、配偶者のみと暮らす女性に比べて重篤な心疾患と診断される確率が2〜3倍高かったという。
  • 磯氏は「家事全般だけでなく外で働くことも求められて、ストレスが生じるのが原因ではないか。フルタイムで働く中年の日本人女性は増加しているが、育児や高齢者の世話など、家事の負担は依然として女性の肩にかかっている」と述べている。

悪い上司は心臓に良くない

  • 横柄な上司のもとでは心臓に負荷のかかる可能性があることが、スウェーデンの研究で示された。従業員の狭心症や心臓発作、死亡リスクは、上司が無能であるとの報告に伴った形で上昇するという。
  • カロリンスカ研究所学のAnna Nyberg氏は、職業、脂質、フィブリノーゲンに関する研究に参加し、心臓の検査を受けたスウェーデン人男性3,100人以上のデータを収集。その後、2003年までの心疾患および死亡の入院記録と照合した。
  • 追跡期間中、74例に致死的および非致死的心臓発作、狭心症、心疾患による死亡が認められた。上司が有能であると考えているほど心疾患の発症リスクは低く、上司のリーダーシップ能力の評価が低いほどリスクが高かった。また、ストレスの多い環境で働く期間が長いほどリスクは増大した。
  • 米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)心臓学教授のGregg C. Fonarow博士は「ストレスの多い仕事環境が労働者の心血管イベントのリスクを急激に高めることを示唆する研究は多いが、因果関係を示した研究はなく、職場でのこの種の変化が心血管系の健康に良い影響をもたらすかは完全にはわからない」としている。
  • また、医学誌「疫学・コミュニティへルス」に掲載された英国の研究では、精神的健康による病欠が早期死亡リスクを高めることが報告された。米エール大学医学部のDavid L. Katz博士は、病気の従業員が満足することは少ないとしてこの研究が因果関係を示すものではないとしながらも、職場での他者との関連は健康や生活の質に重要であると述べている。
  • 良い上司とは従業員のことを考え、明確な目標を設定し、現実的な期待を設定し、コミュニケーションをとりフィードバックを与え、変化を管理すること。管理者のスキルを高めることで、従業員のストレスを低減する効果があり、職場での健康が向上するだろう。

たばこを吸う女性の寿命は14.5年も短い

  • たばこによる健康への害は、もう言わずもがななのですが、女性にとってこんなに寿命が縮むとは知りませんでした。
  • 米国産科婦人科学会のSharon Phelan博士は「女性が喫煙によって受ける障害は広い範囲に起こります。喫煙は有害な習慣であり、体内のほぼすべての臓器に悪影響を及ぼします」といっています。
  • 喫煙がもたらす危険性は以下のとおり(米国においてですけど。):
  • 女性の癌死亡の第一位を占める肺癌の主な原因。1950年以降、肺癌による女性の死亡は600%超増加している。
  • 乳癌や口腔癌、咽頭癌、喉頭癌、食道癌、膵癌、腎癌、膀胱癌、子宮癌、子宮頸癌など、多くの癌になる危険性が高まる。
  • たばこを吸わない女性に比べて、冠動脈心疾患になる確率は2倍、慢性閉塞性肺疾患(COPD)による死亡率は10倍である。
  • 肺気腫、気管支炎、骨粗鬆症、関節リウマチ、白内障、閉経後の骨密度低下、股関節骨折のリスクが高まる。また、早期閉経、歯周病、歯の喪失、皮膚の早期老化の原因になることもある。
  • 妊娠に障害が生じる可能性がある。妊娠女性では、未熟児や低体重児、肺機能不良や気管支炎、喘息を有する新生児が生まれるリスクが高まる。
  • 避妊薬を併用している35歳以上の女性では、致死的な血栓の発現リスクがある。


  • 3〜11歳の小児では約60%が受動喫煙にさらされており、広範囲にわたる健康障害リスクの増大をもたらしているとして、Phelan氏は「妊娠女性は絶対に喫煙を避け、出産後自宅でも禁煙すべきである」といっています。
  • たばこ税の増税も一時取り上げられましたね。元気で長生きするなら、たばこは止めた方が良さそうです。

インフルエンザ患者さんが急増

  • 福井県では、11月最終週に昨年比4.4倍の数のインフルエンザ患者数となったことを報告している。流行の兆しが急速に高まっているので、十分な予防への注意が必要である。

ホルモン低下がシェーグレイン症候群を引き起こす

  •  自己免疫疾患の一種である「シェーグレイン症候群」は、更年期の女性に発症することが多いのが知られている。徳島大学の林良夫教授のチームが、このほど女性ホルモンの低下に伴って起きる、特定のタンパク質の活性化がシェーグレイン症候群を引き起こすことを解明した。
  •  この発見によって、そのタンパク質を抑制する薬が開発されれば、シェーグレイン症候群の治療薬になる可能性が出てきた。
  •  ウイケアでも、「目がしばしばする」「目が乾く」などの症状を訴えられる患者さんは多い。ほとんどはいわゆるドライアイであるが、中にはシェーグレイン症候群であるケースもある。シェーグレイン症候群だと、単なるドライアイにはない全身症状やこわばりなどの関節症状を伴うことがほとんど。過去15年間で、数人の方を問診で疑われたために専門医に紹介している。そしてその中の一部の人が実際にシェーグレイン症候群であった。
  •  今度のような発見から新薬が作られれば、私たちプライマリーヘルスケアに関わる施術院も、早期発見が出来れば、今まで以上に患者さんのためになる。

インフルエンザの流行

  •  国立感染症研究所は2日、全国5000の医療機関から報告されたインフルエンザ患者数が、先月17~23日の週に急増したと発表した。これは、ここ十年で最も早かった昨年に次ぐ早い時期の流行で、ウイルスはA香港型、Aソ連型、B型がそれぞれ確認されている。

片頭痛とカルシトニン遺伝子関連ペブチド

  •  片頭痛は、頭蓋内の血管が収縮→拡張することで痛みの発生となる血管運動性の頭痛である。血管を収縮させている平滑筋は、さまざまな物質によって影響を受ける。
  •  カルシトニン遺伝子関連ペブチドもそのひとつ。これは、痛みを感じる神経の一つであるC線維の末端で作られる神経ペプチドの一種で、血管内皮細胞に作用して強力な血管拡張作用のある一酸化窒素を産生する。
  •  1988にGoadsbyらが片頭痛発作維持に、頸静脈血中のカルシトニン遺伝子関連ペブチド値が上昇することを報告した。その後、カルシトニン遺伝子関連ペブチドを静注すると片頭痛が誘発されることが分かった。これは、片頭痛の病態生理を知る上で貴重な発見である。
  •  カルシトニン遺伝子関連ペブチドは、三叉神経節や脳血管周囲の神経に広範囲に分布していて、そこからの分泌が片頭痛に関与していると考えられる。
  •  最近の研究で、カルシトニン遺伝子関連ペブチドの受容体に対するアンタゴニストを投与することで、片頭痛が改善することが分かった。RCTでも、従来の片頭痛薬に比べ少ない副作用で同等の効果があるという結果が出ている。
  •  カルシトニン遺伝子関連ペブチドは、C線維における軸索反射で放出され、「Lewisの三重反応(発赤、小腫脹、フレア)」を引き起こす要素のひとつとなる。
  •  頭蓋内ではどのような機序で放出が起きるのかは分からないが、同じ片頭痛でも前兆のあるタイプでは血中濃度上昇が見られないことから、軸索反射よりも三叉神経節のニューロンからの分泌からの影響が大きいような気がする。
  •  頚椎へのマニプュレーションは、片頭痛発作の予防に一般の片頭痛薬と同等の短期的効果があるというエビデンスがある。
  •  頚椎マニプュレーションは、頚椎周囲からの侵害刺激による三叉神経の中枢感作を改善するという仮説があり、それが片頭痛の予防の機序となるとすれば、三叉神経脊髄路核から神経節への侵害性入力減少がカルシトニン遺伝子関連ペブチド分泌を低下させることで、片頭痛が予防されるのかもしれない。

抗生物質を長く使うとおなかの善玉菌に悪影響

  •  大陽に生息している人に有益な菌、いわゆる善玉菌は、抗生物質によって減ってしまうことが新たな研究で判明した。
  •  善玉菌は、栄養素の摂取や代謝、また免疫系にも役立つもので、人間と共生関係にあるといえる。
  •  その善玉菌が、抗生物質を飲むことで減ってしまい、もとの数に戻るのには四週間かかることも分かった。
  •  過敏性大腸、潰瘍性大腸炎、クローン病などに悪玉菌が関わっていることは知られている。プロバイオティックといって、悪玉菌を減らすために、善玉菌を摂取する方法がある。日本では、諸外国に比べて抗生剤が安易に処方されているらしいが、こうしたデメリットもあることを考えて、適切な処方がされることを望むものである。

動物は季節をどうやって知るのか

  •  人は、カレンダーを見て「ああ、11月だな。そろそろコートを出しておかなくては。」などと季節を知るが、カレンダーのない動物はどうやって季節を知り、行動を変化させるのだろう。
  •  名古屋大学農学研究科の吉村教授がその仕組みを実験的に突き止めたようだ。その仕組みとは、次のようなことである。
  •  「メラトニン」というサプリメントを聞いたことがあるだろうか。アメリカでは不眠症の緩和に使われているもので、夜になると脳で分泌されて睡眠を促すホルモンである。季節の変化による日照時間の違いによってメラトニンの血中濃度が変わり、その結果脳下垂体からの甲状腺刺激ホルモンの分泌量も変化するというものだ。
  •  吉村教授は、この発見が人の冬期うつ病などの理解につながることを期待している。

暖房のしかたで喘息を軽くする

  •   喘息を悪化させる二酸化窒素は、暖房器具(ガスヒーター)やガスコンロなどからでている二酸化窒素は、喘息症状を誘発し、悪化させる要因となっていることが分かっている(Otago大学(ニュージーランド)He Kainga Oranga/住宅健康リサーチプログラム)。
  •  電気ヒーターを使えば、ガスや石油ヒーターと比べて、喘息で夜中に目が覚めたり、夜間の空咳が減り、登校や医療サービスを改善して、喘息症状が減少する。
  •  お子さんが喘息でお困りの方、今年の冬の暖房を見直してみてはいかがだろうか。
  •  ウイケアでは、喘息の子供の体力を高め、自律神経機能を改善するケアプログラムを提供している。喘息症状が少なくなる、ピークフローが改善するなどの効果が期待でき、病院に行く回数が多少なりとも少なくなる。
  •  ただし、重度の喘息発作は緊急性が高く、すぐに専門医の診察が必要。

冷え性

  •  長かった残暑が終わったと思うと、急に肌寒く感じる気候に変わってきた。冷え性のある方は、こうした急激な温度変化への適応がうまくいきにくいことがあるようだ。
  •  冷えのメカニズムは、低気温下では体温の放散を防ぐために体表面の血管が収縮して冷たくなるというのが大筋だ。これは、体温を維持するための生理的な反応で異常ではないのだが、その反応が過剰になると冷えがつらくなってしまう。
  •  収縮した血管を元に戻すには、暖めてあげればよい。ふつうなら暖かい部屋にいればすみやかに血管は元に戻るのだが、冷え性の人はなかなか戻らないので手や足を温めてあげると良い。というのは、手足には温度を感じる受容器がたくさんあり、そこを暖めることで脳の体温調整中枢に強く働きかけ、すみやかに血管を開く信号を自律神経に発生させることができる。
  •  もちろんお風呂に入っても同じである。ただし、お風呂は水圧により血圧が上がり心臓に負担がかかること、暖まりすぎて逆に体温を放散する働きが強まり、下手をすると湯冷めすることになる。
  •  単純に冷えだけ考えると、足湯や手湯が効率的であろう。ウイケアでは、手の冷えに対してはカイロケアに加えてスーパーライザーという深部到達性の強い近赤外線ビームによる星状神経への刺激を使う。これにより、上肢の交感神経緊張が緩んで血管拡張が期待できる。

慢性副鼻腔炎の原因菌を殺菌するハチミツの成分

  •  伝統医学では、何百年も前から殺菌作用を持つ天然の保護材としてハチミツが使われている。カナダの研究では、ハチミツに慢性副鼻腔炎の軽減効果がある可能性が示唆された。
  •  とくにニュージーランド産のマヌカハニーとイエメン産のシドルハニーに殺菌効果が高いようである。
  •  ただし実験は試験管的なものなので、今後は生体内でハチミツの殺菌作用を生かす方法が研究されるであろう。
  •  ウイケアに来られる方で、副鼻腔炎を起こして耳鼻科による抗生剤治療を4週間受けた方がいた。抗生剤は途中3回変更されたが、一向に副鼻腔炎が治まる気配がない。おそらくは、菌が抗生剤に抵抗性のあるバイオフィルムを形成していて、クスリが効かないのであろう。
  •  このようにして慢性副鼻腔炎の道をたどる方がしばしば見られる。ウイケアでは鍼灸とカイロプラクティックによる全身調整、局所のレーザー照射を組み合わせたケアで体自体の抵抗力を高める方法をとって、一定の症状軽減が見られる方も多い。
  •  自然の中には、まだまだクスリに負けない効果のあるものがあるのだ。

家庭でできる温暖化対策

  •  このまま温暖化が進むと、もう五年から十年後にはさまざまな問題が起きるようです。すでに世界各地で気候変動が観測され、日本でもゲリラ豪雨などの以前は少なかった現象が始まっています。
  •  温暖化の原因のひとつ、CO2の排出を個人レベルで減らし、さらに健康にも良いことがあります。
  •  自家用車を使わず、バスや電車、自転車を使いましょう。週二日、往復8㎞の自動車利用をやめると、年間184KgのCO2削減と9800円の節約が可能です。なおかつ、自然と歩かないといけなくなるので、健康管理にも貢献。

最近からだがだるく、やる気が出ないという女性

  •  主婦をされている40代の女性が来院した。主な訴えは、「一月くらい前からとくに疲れるようなことをしていないのに体がだるく、やる気が出なくなってしまい、ストレスも多いのでうつ病になってしまったのではないかと不安」というもの。
  •  このようなときはがうつ病と甲状腺ホルモンの異常を念頭に考える。よく聞くと食欲や睡眠はいままでと変わりないが、手足が冷えたり、体重が急に増え始めたという。触診すると、手足の皮膚がかさかさで潤いがなく、少しむくみがある。また、喉が少し腫れているようにみえる。
  •  こうなると、甲状腺機能の低下が疑われるので、さっそく内科を受診していただいた。その結果、「橋本病」という自己免疫性の甲状腺機能低下症であった。内科での薬物療法によりすっかり元気を取り戻す事ができた。
  •  病気の知識があれば、こうして来院されたかたを適切な医療機関に紹介することができ、早期に問題解決につながる。プライマリーヘルスケアを提供するカイロプラクターが、4200時間以上の勉強を必要とする理由のひとつである。

小太りくらいが長生きする

  •  メタボリックシンドロームの登場で、おなか周りを気にする中高年者が増えた。確かに太りすぎると心筋梗塞などのリスクが高くなるが、あまり神経質になりすぎるのも良くない。
  •  長期にわたる追跡調査では、小太りぐらいが長生きするという結果が出ている。小太りってどのくらいというと、BMIで標準の22よりは大きく、25よりは小さいくらい。身長170㎝の人で、64㎏から72㎏のあいだになる。
  •  WECAREでの体重管理指導は、肥満の人でもはじめは2-3㎏減らすぐらいを目標とし、夕食にとる炭水化物を半分にする、食べ過ぎたと思ったあとは少し節制すること、夜食や間食は止める、毎日20分は連続して歩くことを心がけることからスタートする。
  •  日本人のカロリー摂取量は、一日平均2000Kcal弱といわれている。肥満の人でもこれくらいしか食べていない人が多く見られる。その人たちがなぜ肥満になっているのかというと、ほとんどは運動不足によるもの。多少の食事節制と運動週間をつけることが、健康維持に有効だと考えている。

運動は高齢者の認知機能低下を改善する

  •  床に伏しがちだった方が、なにかのきっかけで動き始めたら、それまで低下していた認知機能が改善した、というご家族の声を聞いていたが、その一つの証明となる研究成果がThe Journal of the American Medical Associationに報告された。
  •  24週間の教育・通常ケアを受ける群と、在宅の運動プログラムを受ける群に無作為割り付けし、認知度尺度の変化を比較した。その結果、通常ケアの群は認知度が悪化したのに介入群では改善が見られた。
  •  研究をおこなったオーストラリアのメルボルン大学Lautenschlager氏らは「記憶障害の自覚がある年配者を対象とした本研究では、6ヵ月間の身体活動プログラムは、18ヵ月間の追跡調査期間中、適度な認知改善効果を提供した」と結論している。
  •  認知症の改善に運動が役立つのなら、予防にも悪くはないだろう。WECAREでは、定期的に来院される皆さんの健康寿命を延ばす努力している。その一環として、個別に運動プログラムの提供をしており、それが認知症の予防にもなるのであればなによりである。

変形性膝関節症へのヒアルロン酸製剤注射の効果

  •  整形外科で変形性膝関節症と診断された患者さんは、よく膝の関節にヒアルロン酸の注射をしてもらっているようだ。注射するとしばらく痛みが軽くなるようだが、数日から一週間くらいで元に戻る人も多い。果たして、ヒアルロン酸注射はどのくらい効果があるのだろうか。
  •  ヒアルロン酸を使う治療と、赤外線などによる物理療法だけおこなう治療の効果を無作為化単純盲研で比較した研究によれば、両者とも同程度の効果が認められると報告されている。
  •  物理療法と薬物療法では、医療コストはどのくらい違うのだろうか。両者の効果にあまり差がないのであれば、コストの安い方をスタンダードとしたらどうだろうか。
  •  ただ、変形性膝関節症の方をケアしてみると、直前にヒアルロン酸を打ったあと、膝のモビライゼーションをおこなうとそうでないときに比べて動きがよくなっていることが分かる。注射だけだと症状軽減に至らないケースでも、注射後にモビライゼーションあるいは運動療法を付加することで、効果の持続や可動性の改善が見込めるのではないだろうか。

変形性膝関節症の手術は無益

  •  変形性膝関節症の患者さんに対しておこなった、理学療法や患者教育、薬物治療などの非手術群と関節鏡下手術、両者の試験成果を比較した研究では、手術した人としなかった人に結果の差はなかった、という結果が出ています。
  •  過去に、進行した関節炎に対する関節鏡下手術とプラセボ手術の結果に差が認められない、とした研究もあり、関節鏡か手術を受ける場合は、その妥当性に関して医師と患者さんのあいだできちんとした話し合いが必要なようですね。

緑茶で胃ガン予防 ただし喫煙者には効果なし

  •  緑茶の渋味成分であるポリフェノールの一種の血中濃度が高い女性は低い女性に比べ、胃がんになる危険性が約3分の1だとの疫学調査結果を、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎(つがね・しょういちろう)国立がんセンター予防研究部長)が発表している。緑茶を習慣的に多く飲んでいると、血中濃度も上がるとみられる。
  •  男性も含めて喫煙との関係をみると、ポリフェノールの血中濃度が高い非喫煙者は胃がんの危険性が低いが、血中濃度が高い喫煙者は、危険性がやや上がる傾向も判明。
  •  研究班の井上真奈美(いのうえ・まなみ)国立がんセンター室長は「たばこと緑茶の組み合わせが悪いのではなく、緑茶をたくさん飲んでも、喫煙で効果が打ち消されてしまうためではないか」と分析している。
  •   ちなみに私は静岡生まれで、緑茶が大好きである。ただし、夕方以降に緑茶を飲むと眠れなくなってしまうので、残念ながら朝と昼の2回しか飲めない。幸いたばこは吸ったことがないので、緑茶の恩恵は受けられる。

インフォームドコンセント

  •  医師が診療に入る前に、これからおこなう検査や治療の効果や副作用、その他さまざまな医療情報を提供したうえで、患者さんの合意を得ることを「インフォームドコンセント」という。
  •  その意義にはいろいろあるが、「患者中心の医療」の一環として、受領者の「知る権利」を充足して満足度を高めることが期待されてきた。しかし、最近イギリスの大学でおこなわれた研究では、診察の前にあらかじめ患者に情報提供を行っても、患者満足やコンプライアンス向上などには結びつかないという結果がでた。
  •  この研究をおこなったカーディフ大学(イギリス)医学部のPaul Kinnersley氏は次のように論じている。「事前介入が患者に与える恩恵はわずかである。このことは患者と臨床家の態度を変えることの難しさを証明する。」
  •   臨床の現場では、患者さんはいつも十分な説明が受けられるとは限らない。せっかく情報提示の時間をとっても、患者さんが満足しなければあまり意味がない。情報が必要としている患者さんに、医師があまり大きな時間と労力を割かなくとも必要なことをうまく伝えるツールの開発が望まれるところだ。
  •  医師とは立場が違うが、ウイケアではカイロプラクティックや東洋医学からみた問題点とその解決プランなどが固まり次第、文書にしてお渡しするようにしている。それがどの程度、満足度につながるのか、そのうちアンケート調査などして調べてみたい。

ビリビリするしびれ

  •  「ちくちくする」とか「びりびりする」といったしびれ感覚は、末梢神経の軸索を覆う髄鞘が部分的に失われたときのほか、脊髄後角の求心性ニューロンに対する抑制が減弱したときにも起こる。
  •  手先のしびれの訴えをよく見るが、「ぴりぴり・ちくちく」するしびれに関しては、単に神経経路上の絞扼などを解放するほかに、ほかの感覚モダリティ、たとえば温度覚や触覚などをじょうずに入力することで、症状の改善が早まるようだ。
  •  整形外科などで、頚部の牽引療法やビタミン投与などを受けてもなかなか良くならなかった方に、鍼や灸をしてあげると急に改善が始まるケースがある。これなどは、鍼灸による感覚刺激が痛みの抑制系路を賦活したからであろう。
  •  こうしたケースを考えると、その原因を取り除くだけでは改善に至らないこともあるわけだ。「原因療法」の落とし穴がそこにある。

痛みとは

  •  「痛み」とは、現有する組織損傷を伴った、あるいはそのような経験から表現される不快な感覚、または情動経験をいう(世界疼痛会議IASP 1979)。
  •  痛みは、組織の損傷により痛みを感じる受容器が刺激を受けて、末梢神経→脊髄→脳に伝わり、意識される感覚である。多くは、損傷組織の回復で受容器への刺激がなくなれば痛みも消失する。
  •  しかし、一定の期間過ぎて組織回復が進んでいるにもかかわらず痛みが持続する場合がある。そのような痛みを「慢性痛」という。帯状発疹後神経痛やケガなどで失った手足が痛む幻肢痛、反射性交感神経ジストロフィーやカウザルギーなどの神経因性疼痛は、慢性痛に分類される。
  •  最近では、慢性腰痛もこれらの「慢性痛」と同様なメカニズムを考えるようになってきている。慢性腰痛には、筋肉や関節などの組織、神経の異常といった従来的な身体的要因、仕事、経済などの社会的要因、不安や心配、怒りによるストレスなどの心理的要因が複雑に関わっている。
  •  カイロや鍼灸をはじめとする代替医療は、長年医師たちが治せなかった慢性痛に関わってきた。その歴史の中で、多くの方たちが救われている事実がある。
  •  なぜ慢性痛にカイロが効くのか。その理由は、カイロが人を環境に包括された全体としてみるからである。医師も「全人的医療」をと考えるが、それは人が人を見るという行為においておこなわれるものであり、現代医学の根底は人を物理的延長としてとらえるのに変わりはない。
  •  カイロの考え方にある人のとらえ方は、根本的に現代医学とは違い、人を単なる物質の集合体とは考えないのである。

高齢者の転倒

  •  高齢者の転倒とWBI(weight bearing index体重支持指標)に強い相関があることがわかっている。WBIは体重あたりの膝関節伸展筋力であり、体重1㎏あたり筋力が1㎏以上あれば、転倒しにくいということである。
  •  WBIを測定するには、サイベックスなどの筋力測定器、体組成計やMRIなどによる伸筋群の筋肉量から計算する方法がある。
  •  もっと簡便に知る方法がないかと調べてみたら、いすから両足、あるいは片足での立ち上がりを評価する「立ち上がりテスト」がWBIとの間に有意な相関関係(BLS:r=0.67,p<0.01,SLS:r=0.75,p<0.01)があるという研究があった。
  • 山本利春、村永信吾:下肢筋力が簡便に推定可能な立ち上がり能力の評価,Sportsmedicine, NO.41:38-40, 2002
  •  高齢の方には、定期的にこのようなチェックをおこない、転倒予防のエクササイズ処方の適用をおこなっている。ただ、膝の悪い方は実施できないのが難点。

健康度をチェックする

  •  質問紙による健康チェック方法である質問紙健康調査票THI(Total Health Index)は,妥当性や信頼性の検討が数多くなされ,様々な疫学調査で応用されるとともに,職場・地域・学校における健康増進活動にも利用されている。
  •  身体的健康状態に関する指標としては、死亡リスクとの有意な関連性が認められており、健康指標の中央値から95ptlまで上昇すると死亡リスクが1.4倍になることが調査により分かっている。
  •  ただ130項目もあるので、チェックがたいへんだが、次のサイトを使うと、自動的にデータ処理をしてくれる。
  •  患者さんの健康度を測るツールとして使えないか、注目している。

胸郭の前後への変位が脊柱の弯曲にどう影響するか

  •  胸郭が前方に変位した姿勢では、中間位と比べて胸椎の後弯が減少をみる。同時に上部腰椎が伸展、下部腰椎では屈曲が生じ、骨盤は前傾傾向になる。
  •  一方胸郭の後方変位姿勢だと、胸椎の後弯は増加し、上部腰椎で屈曲、下部腰椎で伸展して、骨盤は後傾する。
  •  Harrisonらの研究によると、姿勢の調整に体幹上部の動きが大切で、そのためには下部胸椎から上部腰椎の可動性の確保が必須であることが確認されている。その際、腰椎の動的安定性も重要で、第4腰椎がその鍵を握っていることも明らかにされている。
  •  姿勢を変えていくには、このように脊柱全体で起きているリンケージを理解し、パズルを解くように推理することが大切。

赤身肉をたくさん取ると血圧が上がる?

  •  栄養と血圧に関する国際共同研究INTERMAPで、赤身肉の摂取と血圧に正の相関関係がみられることが分かった。男性は、女性(閉経前)と比べ、冠疾患にかかるリスクが高いが、1981年にリスクの差が男女の鉄分含蓄量の差で説明できるとする「iron-heart」仮説が提唱されていた。この研究結果は、それを支持するものとなる。
  •  赤血球に含まれる鉄分は、タンパク質と結合したヘム鉄である。赤身肉は、ヘム鉄の主な供給源となる。対して、非ヘム鉄を取ると血圧が下がる結果が見られ、非ヘム鉄には血圧の悪化予防に積極的な役割が認められた。
  •  非ヘム鉄は、野菜などに含まれているので、肉と野菜をバランス良く取ることは、血圧管理の面でもよろしいと言うことである。

クーラー病 -現代のあらなた夏ばて-

  •  Wecareでは、訳あって室温が28°Cを超えるまでクーラーを入れないが、一般のオフィスや家庭ではほぼ連日クーラーを使っていることだろう。
  •  温度差が大きい室内外の出入りを繰り返すと、自律神経による体温調整機能が追いつかなくなり、バランスを失う。その結果、手足の冷えやだるさ、ほてり感、頭痛、めまい、胃腸障害、風邪様症状などを引き起こす。これがいわゆる"クーラー病"である。
  •  対策は、室内外の温度差を「5°C」以内にすること。また、調整の利かない電車やオフィスでは、外から入ったら汗を拭く、直接風に当たらないようなにか羽織ると良い。
  •  地球温暖化対策のために、CO2排出をちょっとでも少なくし、夏がこれ以上「暑く」ならないようするためにも、エアコンの温度調整は高めに設定するのが吉。

夏ばてを防ぐ

  •  梅雨明けからほとんど毎日が夏日。暑さで体力を消耗し、体調を崩す方が急増している。いわゆる夏ばてである。
  •  夏ばての正体は、栄養不足と睡眠不足で起きた体温調整機能不全である。栄養不足は、水分の過剰摂取、冷たい物の取りすぎなど飲食物の不摂生と、高気温下の発汗や代謝亢進によるビタミンやミネラル消耗がかけ合わさって起こる。睡眠不足は、熱帯夜などで寝苦しい夜が続き、睡眠の質が低下したためである。
  •  夏ばてを防ぐには、体力を維持する栄養素をきちんと取り、睡眠に充てる時間を長くすることである。実際の夏ばて対策は、6月から始まる。6月は暑さに順応する準備期間である。そのとき早くもエアコンの世話になるようだと、暑くなったときにあっという間に夏ばてする。
  •  水分は、短い間隔で少量ずつ摂取する。のどが渇いてから取るようだと、どうしても必要以上に水を飲んでしまう。一度にたくさん飲んだ水は、数十分で水利尿を起こして排泄されてしまうだけなので効率が悪く、胃腸への負担のみ残ることになる。
  •  栄養は、バランス良く取ることだが、特にタンパク質とビタミンB群が重要。肉は脂肪が多いと消化に時間がかかって胃腸が疲れるので、赤みのものがよい。薄切りのしゃぶしゃぶなどなお良いだろう。納豆卵かけご飯を朝食に取ると、脂肪も少なく消化も良いアミノ酸スコア100、ビタミンB含有の夏ばて予防食になる。
  •  食欲が落ちていたら、酢やショウガなどを積極的に利用したい。唐辛子などの香辛料も良いだろう。酢は胃を刺激して消化を盛んにする。ショウガは胃壁の血流を盛んにして粘膜および消化液の分泌を高める働きがある。暑い国ほどスパイシーな味付けになるのは、食欲を増すとともに、発汗作用を促すからであろう。

急性腰痛症は回復に時間がかかる

  •  オーストラリアの開業医によって管理される急性腰痛症患者の予後を評価する研究が、ジョージ国際健康研究所筋骨格部門によって行われた。
  •  この研究では、「プライマリ・ケアで急性腰痛症を管理されているこの患者コホートにおける予後は、診療ガイドラインで示されているほど良好ではない。大半の患者は回復までに時間がかかり、3分の1は1年以内に回復には至らないことが明らかとなった」と結論している。
  •  機能および痛みについてはより時間がかかり、機能回復までの時間の中央値は31日(25〜37日)、痛みの消散までの時間の中央値は58日(53〜63日)だった。そして12ヵ月以内に完全に回復していたのは72%にすぎなかった。
  •  高齢になるほど、また障害の程度、痛みの程度が重篤なほど、その持続期間は増す傾向にあり、回復により時間を要することも明らかとなっている。うつ感情やその持続の危険は、回復までにかかる時間と相関していた。
  • 詳細LinkIcon
  •  この研究のように統計を取ったことはないので明確には言えないが、カイロ治療を使えばもっと短期のうちに機能回復および痛みの消散が見られているのではないかと思う。RMIT卒業生のクリニックでケースを集めてみたら、どんな結果が出るのだろうか。

脳卒中の予防にカルシウム

ヨーグルトや牛乳などのカルシウムを含む食品を多く食べる人ほど脳卒中になりにくいことが、厚生労働省研究班(主任研究者=津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長)の調査でわかった。摂取量の多いグループは、そうでないグループより発症率が3割少なかった。

対象者は岩手、秋田など4県の40〜59歳の男女約4万人。脳卒中などの病気と食事との関連を13年間調べ、カルシウム摂取量に応じ、対象を5グループに分けて分析した。その結果、摂取量が最も少ないグループと比べ、最も多いグループは脳卒中の比率が30%少なく、3番目に摂取量が多い中間のグループでも21%低かった。同時に調査した心筋梗塞(こうそく)などの心臓病は関連が見られなかった。

研究班の磯博康・大阪大教授は「カルシウムが血圧を安定させ、脳卒中を起きにくくしている可能性がある」と話している。(記事提供:読売新聞)

カルシウムを摂りすぎると、マグネシウムが失われてしまうので、日本人の摂取基準600mgぐらいを目安に摂ると良い。いずれにせよ、「ほどほど」が適当なのだ。

7/25 リハビリすれば、脳の活動領域が広がる。

脊髄損傷による麻痺にリハビリをすると、脳の活動領域が拡大し、失われた機能を補うことを自然科学研究機構生理学研究所などのチームが突き止め、米科学誌サイエンスに発表した。

チームは、脊髄の一部を傷つけ指の動きを麻痺させたニホンザルに、エサをつまむリハビリを繰り返した。リハビリ開始から約3カ月後に指の動きが回復。その際、本来の活動領域の範囲が広がり、働きも高まっていた。

伊佐正・生理研教授は「脳活動から患者の予後を予測したり、脳への刺激で体の機能回復を促進できる可能性がある」と話している。【共同通信 2007年11月16日】

カイロプラクティック神経学でも学んだ神経回路の可塑性の一例。この例から、慢性的に可動性が低下した関節の運動調整に関わる脳の領域は、逆に狭くなることも推察できる。

私は、カイロプラクティックにそうした脳活動を活発にする可能性を秘めていると考えている。

7/23 BMI値と死因死亡率との関連について

米国保健統計センター/疾病予防管理センターが、、心血管疾患、癌、その他(癌、心血管疾患以外)疾患それぞれを死因とする死亡率とBMI値の関連性を調べた。

その結果、肥満になると動脈硬化による心臓や血管の病気で死ぬことがおくなり、逆に低体重の人は癌と心血管疾患以外の疾患を死因とする死亡率が有意に増加していた。過体重群ではこの点に関して有意な減少が認められた。

日本の厚労省でも、BMI値と死亡率との関係を調査していて、それによれば太っていても痩せていても死亡率が高くなる。

つまり、ちょっと太り気味のほうが死亡率が低くなる、ということになる。ちょいメタボで気にしている方には朗報?

※ここでは低体重(BMI <18.5)、過体重(BMI 25〜30)、肥満(BMI >30)としている。

7/20 血液がサラサラって、いったい?

患者さんから「先生、私の血液どろどろしているって言われました。ブレスレットを買ってつけるとサラサラになるといわれましたけど、本当?」という相談を受けた。詳しく話を聞くと、どこかの無料体験コーナーで器械を使って調べたらしい。

テレビでも血液を採取し、赤血球の流れるようすをMC-FAN(MicroChannel array Flow ANalyzer)という機器で観察して血液を調べる模様を見たことがある。赤血球がくっいていると狭いところを血液が流れにくくなるドロドロ血液と判断していた。

くだんの患者さんがどのような検査を受けたのかは分からないが、話の前提となる血液の「ドロドロ」「サラサラ」とはいったいどういった状態をいうのだろうか。

慶応大学医学部の村田 満教授は、次のように話している。「そもそも、血液にドロドロやサラサラという定義はない。血液の状態を知るためには複数の検査を経た総合的な判断が必要であり、ひとつの検査をもって判断できるものではない。」

医学にドロドロ、サラサラの定義がないということは、見た目にどれだけドロドロに見えても、それがなにかの病気の兆候と考えることはできないと言うこと(少なくとも現時点では)。

今後、研究が進んで病気や健康との関連が見つかれば、もしかしたら血液検査の1項目にはいるかもしれないが。

ちなみに、血液をサラサラにするといってブレスレットを売っていた業者が、詐欺容疑で逮捕されている。被害者は全国で8000名以上、額にして20億円にも。

患者さんの健康不安や恐怖心を煽るようなことにならないよう、話し方に配慮するのがヘルスケアのプロである。不安を煽って商売する彼らのやり口はもちろんだが、最近のテレビの健康番組にも視聴率をとらんがためのセンセーショナルな「煽り」を感じさせる番組がある。自重してほしいものだ。

7/17 カイロプラクティックのテクニック

カイロプラクティックにはさまざまなテクニックがある。世界のカイロプラクターのあいだで最も多く使われているのが、ディバーシファイドテクニックと呼ばれるもの。そのほか、ガンステッド、SOT、HIO、アクティベータ、コックスなど数多くのテクニックシステムが存在する。

カイロプラクターは、それらのいくつかを学ぶ機会をもち、臨床体験を通して、自分のスタイルに合うテクニックを取捨選択していく。

初めの頃は、どのテクニックも魅力を感じ、強い好奇心を持つが、次第に好みが分かれてくる。

私は強い力を用いず、非常に侵襲性の少ないローフォースタイプのテクニックを好んで使う。時には、クラックを伴うテクニックを選ぶ場合もあるが、ほとんどのケースでSOTをベースとしたテクニックを使う。

SOTとディバーシファイドでは、まったく異なる体の使い方をする。たとえるなら、SOTは太極拳、ディバーシファイドは少林拳の体使いとなる。

太極拳は、内家拳と呼ばれるグループに属し、意を以て体内の気を動かすことで体の動きを作り出す。内家拳と呼ばれる理由は、力の出し方を、内に秘めたはっきり目に見えない形で行うためである。その訓練は、筋力に頼らない体の動かしかたを身につけるために、ゆっくりとした動きを用いる。

対して少林拳は、外家拳と呼ばれるグループに属し、力を速く強く外に向かって打ち出すように使う。

このように力の出し方が外からはっきり見えるものを明勁、わかりにくいものを暗勁という。SOTでは、暗勁的な力の出し方を多用する。

そうする理由は、暗勁的な力には筋肉などの防衛反応が働かないからである。SOTとは、「そっと弱い力で押す」テクニックなのだ。

7/16 女性の膝痛

60歳を超えると、ひざの痛みを訴える女性が増える。スポーツやなにかで膝に負担がかかったわけでもないのに、急に腫れて膝の曲げ伸ばしが痛くなるようなケースが多い。

整形を受診すると、大概はいわゆる変形性関節症といわれ、湿布と痛み止めをもらうか、関節液を注射で抜いて、代わりにヒアルロン酸製剤を注入してもらう治療を受けているようだ。

そうしたケースでケアを受けにくる方は、整形などで治療を受けても再発を繰り返し、どうしようもなくなった方がほとんどである。膝には慢性的な腫脹がみられ、関節の隙間を触診すると中程度から強めの圧痛が認められる。

痛みは、関節に動きを与え、周囲の筋肉を調整してあげることで、即時的な効果が期待できる。ただ、変形が強かったりBMIが大きいときは、再発しやすい。

膝だけを考えるのではなく、全身の筋力や骨盤周囲の安定性、正しい歩行の訓練、食事指導による体重管理プログラムなど、多方面からのアプローチが再発を最小限にする。

しかし、長年の生活習慣を変えるのは容易ではない。施術者のコーチングスキルが強く求められる場面である。

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