めまいStudy
中枢性めまいの除外診断法
中枢性めまいの3兆候
- 左右の眼の位置がずれている→斜偏奇による複視
- 前庭動眼反射が正常→h-HIT
- 頭の位置で眼振の方向が変わる→Dix-Hallpike, Supine Rool
- Sn100%, Sp96%,LH(+)25, LH(-)0.00
斜偏奇の検査
脳卒中などによってめまいが起きている場合に見られる、眼の位置の異常です。写真のように、片側が下内方、他側が上外方に偏奇しているような眼位異常を斜偏奇といいます。この場合、下内方側の脳幹梗塞を示唆します。
h-HIT
中枢性めまいでは、前庭機能は正常に保たれています。それを調べるには、水平頭位急振テスト/ホリゾンタル・ヘッドインパルス・テストを使います。
やり方は、患者と向かい合って、検者の鼻を注視してもらったまま、水平方向に10〜20度くらい頭を急速に回旋させたとき、眼の位置が流れてしまい鼻を見続けられなければ陽性です。
前庭動眼反射のテストですので、陽性であれば前庭機能障害が疑われます。梗塞などによる中枢性めまいの患者では、72%の患者で陰性になり、逆に梗塞のない回転性めまいの患者には全員が陽性になるというデータがあります。
頭位性眼振テスト
最後に、頭をいろいろ動かして眼振の方向の変化を調べます。動かし方で眼振の方向が変わらなければ、中枢性めまいの可能性が高くなります。
やり方は、後半規管を刺激するディックスホールパイクテストと、水平半規管を刺激するスーパインロールテストがあります。
ディックスホールパイク
座った姿勢で頭を45度片側に向けたまま、仰向けにさせて、頭もさらに伸展位にして、そのまま維持します。患者には、気持ち悪くても眼を開けたままにしてもらい、眼振の方向を観察します。左右で、眼振の方向が変わるかどうかを見てみます。
スーパインロール
仰向けで頭を左右に回した状態で維持し、眼振を観察します。
めまいの応急処置としては、前庭や眼球運動、深部感覚を上手く刺激し、小脳を活性化して中枢性代償を促進することで、早期の症状改善と沈静化を図ります。
生理的には、脳循環を改善してニューロンの代謝を高め、機能改善を図ります。