Dr.Chan Gunnが筋筋膜性疼痛モデルに基づいて開発したドライニードリング手技が、IMS筋肉内刺激法です。このモデルの特徴は、筋筋膜性疼痛がつねに末梢神経障害あるいは神経根障害の結果として生じるという仮説です。その方法は、
- 筋肉内で過敏な運動点もしくは筋腱移行部に施術する
- その脊髄分節と対応した脊柱筋群にも同時に施術する
というものです。ドライニードリングが筋トリガーポイントに増加しているブラジキニンやサブスタンスPなどの発痛物質を減少させることは知られています。末梢の筋と関連する脊髄分節に対応した多裂筋の療法に過緊張がみられた場合に、両部に対して気づきを用いたリリースののちにドライニードリングをすると効果的です。もし、中枢側に緊張がなければ、末梢の筋のみドライニードリングをします。
骨盤帯第4版より抜粋