ウイケアでは、痛みの発生源となる場所を限定して、疼痛アプローチを行なっています。
それは、いわゆる痛みの「局所治療」になります。
セラピストには、「局所療法では治らない。根本的な原因を見つけて治すべきだ。」という意見を持っている方もいると思います。
わたしは、その意見について、間違いではないけど見落としていることがあると考えています。
なにが見落とされてるのかというと、局所療法からアプローチした方が回復期間が短くなるケースがあることです。
痛みを精密に評価すると、その発生源が限定でき、痛みに対する治療方針を導けます。そして主観的な痛み方や客観的な痛みに関する所見が、治療によりどう変化するか予想もできます。施術で痛みの軽減が期待できるなら、痛みの治療からはじめます。
痛みから施術した方がよい理由は、その痛みの発生源を作った、いわゆる根本的な原因から先に施術しても痛みの解除が起きるとは限らないからです。
痛い場所に起きた問題は症状と直接関係しますが、その問題を作った根本的な原因は症状に対して間接的です。症状に対して影響力の強いのは痛い場所へのアプローチです。
痛みは、体の機能に広く影響します。痛みがあると、運動や姿勢、自律神経が影響されます。それだけでなく、心にまで影響します。
痛みの根本原因を知るには、体全体の状態を調べないとわからないのですが、痛みに影響されるので、検査にエラーが多くなります。その結果、正確な判断が難しくなります。
局所療法で痛みを先に解除して元の体の状態で検査すれば、正確に痛みの根本原因を見つけることができることになります。