セラピーを実施するに当たって、なにを根拠に施術するのかということはとても重要です。

私は、可能な限り客観的かつ定量的な検査データを使うこと、またそうできない事柄についてはできるだけ信頼性が実証されている方法で患者さんの問題を検査し、その結果を根拠として施術を進めていきたいと考えています。

例えば、頚の問題をみようとしたとき、疼痛誘発テスト、アライメント検査、可動性検査などはそれぞれに信頼性が検証されていますが、疼痛誘発テストを除いて検者間の信頼性が実証されるに至っていません。そのため、施術前後の比較するのにアライメントや可動性は、客観的な信頼性を担保できないので不適切です。

また、ひとつのテスト所見に頼ることはあまりなく、できるだけ多くのテストを組み合わせることで、より正確な根拠とすることができます。

検者間信頼性が実証されていないテスト方法でも、標準化したテスト手順をていねいにトレーニングすることで信頼性を高めることが可能です。例えば、立位での動揺を観察して評価する立位動揺テストも、観察する事象、基準点、標準をきちんと決めて実施することで、その信頼性は高まります。脊椎分節間可動テストだったら患者さんのポジショニング、術者の位置と姿勢、コンタクトのしかた、動かし方を常に同じようにできるまでトレーニングすることで信頼性を高めます。

セラピーが夢や願望といった主観的要因だけで成り立つことはあり得ません。カリスマ的なセラピストがこうやってる、ああ言ってるからそうなるんだというようなレベルの話に興味はなく、いかにして現実をありのままにとらえることができるかを考えています。現実の上に立ったリアルなセラピーを目指します。

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