深部にある腹部の筋肉、つまり腹横筋のことだと思いますが、そのIAPによるフィードフォワードにより活性化する時間の発生率に仙腸関節マニュピレーションが影響するかどうかという研究がありしたので、アブストラクトを紹介してみます。

The effect of sacroiliac joint manipulation on feed-forward activation times of the deep abdominal musculature.

Marshall P et al,2006,JMPT.

目的

健康な若年男性において、深部腹筋群のフィードフォワード活性FFA時間の遅延を示す被験者を6ヶ月後に再検査して、介入期間中に治療または外傷がない群と仙腸関節マニュピレーションを行なった群を比較してその効果を決定する。

方法

90名の若い男性について、上肢の急激な動きに伴う深部腹筋群のFFAについて評価した。三角筋が収縮して50ミリ秒以内に発生しない遅延性FFAの基準に合致したものについては、6ヶ月後に再評価した。再評価を受ける被験者は、股関節屈曲および側屈時の関節運動が減少している側で仙腸関節マニュピレーションを受けた後、FFAを再評価した。

結果

90名の被験者のうち17名(18.9%)が遅延性FFAの基準に合致した。17名のうち13名が6ヶ月後の再評価対象となった。このときのFFAに関する級内相関係数(※訳者注 検者間信頼性・再現性の指標)は0.7を超えていた(※訳者注 0.7程度以上のとき信頼性が高いと判定する)。仙腸関節マニュピレーション後の再測定では、真゛ループのFFA潜時に有意な改善(38.4%)がみられた。

結論

FFAの遅延は、長期経過観察において再現性の高い測定値であることがわかった。また、仙腸関節マニュピレーションの神経学的効果の敏感なマーカーになる可能性がある。FAAの遅延が腰痛リスクのマーカーかどうかは、将来の前向きな研究が必要である。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です