機能的動作のトレーニングは、患者を安全に自立させることにあります。最初の段階では、脊柱中間位を維持したまま行う安全な寝返り、寝起き、立ち上がりの基本的な方法の指導を行います。

体軸回旋

脊柱中間位でドローインし、両肩と骨盤がねじれないよう丸太のように転がる。

背臥位から座位

仰臥位から丸太のように転がって側臥位になる。両膝を曲げ、体幹を板のようにまっすぐにしたまま両手で押して起き上がる。

座位から立位

中間位でドローインしたまま股関節を屈曲し、背中を板のようにまっすぐにしたまま立ち上がる。

歩行

歩くときもドローインを忘れないようにする。

自動車の乗降

開いたドアに近づき、シートに背中を向けて近づく。脊柱を中間位で安定させドローインをし、股関節を曲げて腰掛けたら、両側の股関節と膝を曲げて腰と背中を一体化して回転し、シートに収まる。降りるときは、両膝を揃え、腰と背中をひとつにして回転し外に向き直り、両足を地面につけたら股関節を屈曲して体を外に出してから体を一体化したまま股関節と膝を伸ばす。

骨盤帯 第16章より

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