機能障害は、いろいろな病変の結果です。つまり器官や組織の生理学的機能や解剖学的構造が異常を起こした結果、機能障害が引き起こされます。治療では、次のような機能障害がある患者さんを治療することができます。
筋骨格系
- 疼痛
- 筋力や持久力の低下
- 関節可動域の制限や過可動性
- 姿勢不良
- 筋長/筋力の不均衡
神経筋系
- 疼痛
- 平衡障害や姿勢の不安定および制御障害
- 運動の協調性やタイミングの不良
- 運動発達障害
- 非効率的な運動戦略
呼吸循環器系
- 有酸素運動能の低下
- リンパや血管の循環障害
- 間歇跛行などの疼痛
皮膚系
- 皮膚可動性の低下
これらの機能障害が改善すると、日常的な身体活動で不自由を感じていたことが楽にできるようになります。例えば、棚の上の物を取るとか、床に置いた物を持ち上げるなどの動作や、立ったり座ったり歩いたりといったごく基本的な活動でも痛みを感じていた患者さんは、機能障害の改善とともに楽に動けるようになります。あるいは、跳んだり走ったりといったスポーツレベルの活動時に問題を抱えている人にとっても大変役に立つことができます。