漢方や進級などの伝統的な医学の診察法に、「望診」というものがあります。相手の姿や様子などを視て状態を伺うのですが、視ただけで何がわかるの?と思われる方も多いでしょう。
ある研究では、顔写真だけで健康状態がどのくらいわかるかを調べています。
健康状態の指標であるSF-12が平均より2SD低い人を、顔写真だけで見つける確率は、10歳以上老けて見えた時は感度5、特異度99、陽性尤度比2.0、陰性尤度比0.97でした。また、病気に見えた時には感度46、特異度77、陽性尤度比1.8、陰性尤度比0.75でした。
結果を見ると、実年齢より実際以上老けて見えるとき、健康状態に問題を抱えている可能性が高いと言えそうです。調子が悪そうに見えるということにも意味がありそうです。
Hwang SW,et al. : Is looking older than one’s actual age a sign of poor hearth? J gen intern Med.2011
Rawal S, et al. : Is “appearing chronically ill” a sign of poor hearth? A sudy of diagnostic accuracy. PLoS One.2013
出展 上田剛士「高齢者診療で身体診察を強力な武器にするためのエビデンス」