腰椎圧迫骨折による腰痛
腰椎圧迫骨折は腰椎前方の椎体という部分が圧迫され、つぶれる骨折です。
若者であれば高所からの転落など外傷をきっかけに骨折します。骨粗鬆症を持つ高齢者では、尻餅や転倒など日常生活上でも圧迫骨折を発症するリスクが高まります。骨粗鬆症による圧迫骨折は閉経後女性に多く、これが複数ヵ所で起こるといわゆる腰の曲がった状態になってきます。
骨粗鬆症があると、振り向いたり、物を持ち上げたりなど、普段しているような動作だけでも背骨が潰れてしまうことがあります。骨が潰れると腰や背中に激しい痛みが生じ、背骨で体重を支えるような姿勢になると痛むため、横向きで休む以外に身動きできなくなることもあります。
治療に何週間もかけると筋力が落ち、再び歩くのが困難になることもありますので、早く治す必要があります。そのため、治療で痛みを抑え、コルセットなどを使って、3~4週間以内に、立つ、歩くなどの訓練を開始する必要があります。
背中や腰が曲がるのは男性よりも女性に圧倒的に多く、これは骨粗鬆症が女性ホルモンと関係していることに由来しています。圧迫骨折が起こった直後や腰椎がじわじわとつぶれたときに腰痛を生じます。
背骨は血管が多く、スポンジのように入り組んでいるので、すぐに骨はくっつきますが、なかにはいつまでも骨がつかない圧迫骨折もあることがわかってきました。
骨がつかないのはひびが何重にも入り、脊椎椎体の中央部につながる血管が遮断され、中央部の骨を作る細胞が増えてこないのが原因です。また、骨折後、動かすのが早すぎて骨がつく状況にならないことも原因となります。
骨量を増やすには、骨粗鬆症治療薬と同じくらいの効果が、日々の運動で得られるとされています。
問診と正確な検査を行うことで、整形外科医が見逃すような圧迫骨折の兆候を捉える検査能力が、熟練したカイロプラクターにはあります。(ウイケアでも、過去何人もの圧迫骨折を見つけ病院に送っています。1度目の検査で見つからず、セカンドオピニオンで見つかったという例もあります)
脊椎の中を通る神経が障害され麻痺を生じたときには手術が選択される場合もあります。
カイロプラクティックによる治療
- 圧迫骨折による腰痛を治療するには、経験を積んだ術者による慎重な施術が求められます。圧迫骨折の急性期には、整形外科での治療と併せておこなうことで、精神的、肉体的なサポートと、早期離床を目的に施術します。
- 背骨が固まるまでは、寝返りや起き上がろうとした直後に強い痛みを感じます。それをできるだけ回避する動き方を指導いたします。
- 骨折した背骨への負担を分散するよう、骨盤や胸部、股関節、膝などの関節の機能を高めます。
- 骨折の回復を促すよう、その周囲の血流を改善します。
- 活動量が減り、痛みのせいで食欲が落ちたり、便通が悪くなったりするのを防ぎ、健康状態を保ちます。
What is chiropractic?
カイロってなに?
整体と混同されることが多いカイロプラクティックは、米国では100年以上の歴史があるヘルスケアです。現在、カナダ、スイス、イギリス、オーストラリア、オランダなど世界各国で正規の医療として法制化され、世界中の人々の健康に貢献しています。日本ではまだ法制化されていないため、整体同様に正規に医療行為として行うことはできませんが、脊椎への手技を中心として施術し、筋骨格系を整え、神経を働きやすくすることでケアをしていきます。整体とは異なる考え方で効果を引き出すカイロをご理解いただければと思います。
腰痛の一般的な知識をまとめてみました。
詳細をみる
アメリカでは、カイロプラクティックは腰痛に対するポビュラーなヘルスケアです。しかし日本では、まだ認知度が低いようです。そこで、カイロプラクティックでは腰痛をどうケアしていくのかを解説していきます。
詳細を見る
カイロプラクティックの腰痛に対する効果を、医学的に研究した事例を紹介します。ニュースソースは主に「Medline」という世界中から医学研究論文を集めたデータベースからの抜粋です。
詳細を見る
腰痛でMRIをとり、椎間板の異常が見つかった。しかしその腰痛は、椎間板に起因するものなのでしょうか。ここでは、椎間板と腰痛の関係を解説します。
詳細を見る
腰痛を引き起こす疾患もない、腰自体に痛みを引き起こすような機械的トラブルもみつからない、なのにいつも腰が痛い。そんなとき、心理社会的な要因も、腰痛を起こす要素として考える必要があります。ここでは、心理社会的要因による腰痛を解説します。
詳細を見る
米国内科学会(ACP)と米国疼痛学会(APS)は、原因不明な腰痛に対し、MRIやCTなどの画像診断や他の診断検査をルーティーン(日常的)に実施すべきではないとする新しい合同ガイドラインを発表した。
詳細を見る
旧来、ぎっくり腰で痛い間はできるだけ安静にしていましょう、というのが常識でした。しかし、本当にそうなのでしょうか。ここでは、安静と活動、どちらをとったらよいのか実験した研究をご紹介します。
詳細を見る
椎間板が異常になると、頭に浮かぶのが「手術しなくちゃいけないの?」という疑問です。ここでは、どんなケースで手術を考えるか、判断材料として、腰痛先進国アメリカの椎間板手術ガイドラインをふたつ、ご紹介します。また、椎間板が時間とともにどうなっていくのかを簡単に説明します。
詳細を見る
十分な睡眠と休息は、腰痛の予防や回復にとても大切です。寝不足や睡眠の質が悪い人と腰痛の関係をみると、正の相関関係があるようです。
詳細を見る
EBM